ブライダル業界で培った「財産」を生徒に継承できる。感謝しかない。

ブライダル業界で培った「財産」を生徒に継承できる。感謝しかない。

萱澤陽子

2018年入職

奈良県出身。ラジオのDJやテレビの吹き替えに憧れを持ち、ナレーションを学ぶ専門学校への入学を機に上京。ホテルやコスメショップでの勤務を通じ、人を喜ばせる仕事がしたいという想いが強まり、ブライダルMCを11年間務める。現在、非常勤講師として勤務。

「資格取得者を講師に迎えたい」

ブライダルMCとは、婚礼司会のこと。長くこの仕事に携わっていますが、つくづく感じるのは「結婚式にまつわる知識や経験は、積み重ね続けなくてはならない」ということです。結婚式は司会者次第で善し悪しが決まるし、司会進行が滞りなくできるだけでは新郎新婦の思い描く結婚式にたどり着かなかったりする。経験を重ねることでわかることはたくさんありますが、私はさらにプラスαで全米ブライダルコンサルタント(ABC)協会の会員となり、協会が認定する「プロフェッショナル・ブライダル・ヴェンダー」という資格を取得することで、その道の「プロ」と信頼していただけるようにしました。当学園で講師をさせてもらえたのも、「資格取得者を講師に迎えたい」という要望をいただいたからでした。

柔軟な環境で、仕事も子育ても両立できている

今は火曜から金曜の間は学校に勤務し、土曜と日曜はブライダルMCのお仕事をさせていただいています。私が受け持つのは、私も会員のABC協会認定「ブライダルプランナー検定」の合格を目指す授業や、生徒たちが自分たちで考えた結婚式を実際にやってみる「模擬挙式」授業、パソコンの使い方やお客様を獲得するための営業・接客の方法などを学ぶ「ビジネスマナー」の授業など。こういうご時世になる前からリモートでの授業を取り入れ、家庭の都合で学校に行くことが出来ない時自宅から生徒に向けて授業をするなど、柔軟に動ける職場だったので、3人の子どもの子育てとも両立できています。生徒たちは自分の子どもほどの年齢ではありませんが、まるで我が子のように、「授業を通じて幸せになってほしい」という想いを乗せて日々の授業に臨んでいます。

「合格した」と報告されると嬉しい。

生徒たちには、学校在学中の2年間で「ブライダルプランナー検定」の1級と2級の両方に合格することを目指してもらっています。同検定の合格率は80%前後と公表されていますが、これは当学園のようにABC協会の認定校が受験対策に万全を期している結果とも言われており、一般で受験される方の合格率はもう少し低いようです。ちなみに私が授業を受け持った生徒たちは毎年、2級はほぼ全員合格、1級は公表されている合格率より少し高い数値で合格者を輩出できています。前述のように、私が「幸せになってもらいたい」と、エネルギーを注げば注ぐほど生徒たちが答えてくれる実感がある。だから生徒から「合格したよ!」という報告を聞かせてもらえた時は、本当に嬉しい気持ちになります。

生徒たちに「財産」を継承する喜び。

ブライダル業界は、つくづくさまざまな「プロ」の集合体でできている、と感じています。たとえばフリーのプランナー然り、司会者然り、フローリスト然り、映像のプロ然り、です。結婚式当日を迎えるまでの間に、実務的な知識やスキルはもちろん必要になります。しかし新郎新婦や参列者にとって一生に一度の幸せな日をつくるには、知識やスキルだけでなく、人としてのあり方が問われてくる、と私は思っています。そんな「人としての在り方」を育むのに、たくさんの「プロ」の人たちと接することは、自分にとっての大きな財産になります。そんな「財産」を、業界を目指す若い生徒たちに継承する機会が得られると思うと、当学園で講師という立場をいただけたことに、私は感謝しかありません。