この間まで高校生だった、生徒たち。卒業式での成長した姿に、号泣した。

この間まで高校生だった、生徒たち。卒業式での成長した姿に、号泣した。

武中佑衣

2017年入職

高校卒業後、ビューティーサロンが開講するメイク&ネイルスクールで1年間学び、若者に人気のコスメブランドショップで7年間勤務。「教えることに特化した仕事がしたい」と考え、メイクコースのある専門学校を探して当学園を発見。入職後、2週間で担任を持つ。

メイクを教えるだけの仕事がしたい。

大好きなコスメブランドのショップで、どうしても美容部員として働きたかったんですね。でも専門学校で2年間学ぶのは時間がもったいなくて、サロンが開講するスクールで1年間だけ学んで、求人サイトでショップの募集が出ていたから応募して、晴れて採用されました。7年間働いて、副店長にまでなり、後輩を教える立場も経験しましたが、美容部員としてお客様にメイクを教えはするものの、やはり商品の購入につなげないといけないのが、自分としてはどうしても引っかかっていました。「メイクを教えるだけの仕事はないものか」と考えたところ、当学園の募集が出ていたのがきっかけで、「これだ!」と迷うことなく応募しました。

腕を上げる生徒が可愛くて仕方ない。

入職したのが9月中旬で、2週間の研修を受けて10月からは担任として教壇に立っていました。生徒たちからは「後期から新しい先生が来た」と思われていただろうし、それまで40人前後という大人数の前で「はい、静かに」なんて言ったこともなかったですから、正直、ビビっていました。悩んで少し、休暇をいただいたこともありましたが、同僚や先輩の先生たちからは「生徒は敵対しているわけではないから」と励ましてくださいましたし、復帰した時には生徒たちは「先生は悩んで休んでいた」なんて知らなかったですから、改めて自然体で教壇に立てて救われました。それに美容部員になるためのメイクアップの授業をすると、生徒さんたちはメキメキと腕を上げてくれる。それがもう可愛くて仕方なくて、「がんばろう」という気持ちにさせてくれます。

リハーサルから号泣してしまった。

2019年、自分としては初めての卒業生を送り出しました。卒業生たちとは1年半ほど一緒に過ごさせてもらいましたが、はじめのうちはコスメショップで後輩を指導する時のように、「なんでそんなことも知らないの?」というような、厳しい接し方をしてしまっていたことを申し訳なく思います。よくよく考えれば、1年生はついこの間まで高校生だった人たちがほとんどです。社会人の「しゃ」の字も知らない生徒たちなのだから、「なんでそんなことも知らない」のは当たり前、と気づいたのは彼らが2年生になってしばらくしてからでした。そう思ったら、卒業する頃には見違えるほど成長を遂げた生徒たちを、まるで母親のような目線で見てしまい、卒業式ではリハーサルから号泣してしまいました。

当学園は「天国」のようなところ。

美容室とか、コスメショップとか、いわゆるビューティー業界で働いた経験のある方で、「美容の楽しさをもっと多くの人に伝えたい」という想いを抱えている人にとっては、当学園で働くのは天国のように感じるのではないか、と思います。少なくとも私にとっては、天国のようなところです。人を美しく、きれいにする仕事って、一生できる仕事だと私は思っています。そんな仕事に就く人たちを、たくさん輩出できると思うと、楽しくて仕方ないです。そしてついこの間まで高校生だった生徒たちを、クラス担任という形でお預かりして、その成長を間近で目の当たりにして、内定をもらって就職する、という社会人として活躍できるようなところまで見届けられる仕事に、私はやりがいしか感じられません。