美容師としてコンテスト入賞経験のある私だから教えられることがあると感じる。

美容師としてコンテスト入賞経験のある私だから教えられることがあると感じる。

安川清美

2017年入職

高校を卒業後、美容室で働きながら美容師の資格を通信教育で取得。キッズ専門店も含め4店舗の美容室での勤務を経験。その間、コンテストでの入賞経験もあり。年次が上がるにつれて後輩の指導が楽しくなり、「専門学校で教える」ことに興味を持ち、当学園へ入職。

「こんなことまで?」と、驚いた。

手荒れが、すごいんです(苦笑)。美容師なのに致命傷な感じもありますが、キッズ専門店へ移ったきっかけも、当学園への転職をした理由も、実は「手荒れ」でした。キッズ専門店へは、「大人相手より楽かなあ」と甘い考えをして移りましたが、小さなお子さんは走り回るし、保護者の方が仕上がりをチェックするしで、思った以上に大変でした。コンテストの入賞もしていたし、自分の技術には自信があったけど、「手荒れ」を考えると潮時かな、と思うところもあり、後輩を教えるのも好きだったから、専門学校で教えるという仕事にも興味を感じました。自分が専門学校へ行ったことがなかったから、どんなことを教えるのだろう、という興味もありましたが、率直な感想は「こんなことまで教えてくれるんだ」でした。

専門学校に通う価値はあると思う。

今は担任のクラスを受け持ちつつ、主に国家試験の合格を目指すための実技試験対策の授業を担当しています。私は20年近く、美容室の現場で働いていたからわかるのですが、国家資格の実技試験に必要な技術や知識というのは、本当に基礎中の基礎の部分で、実際の現場で働くには「応用」とか、「臨機応変」とかで対応すべき部分がすごく多いと思います。個人的にはこの「応用」や「臨機応変」が美容師として働く面白さや醍醐味だと思っているのですが、そればかり教えては試験に落ちてしまいかねないので(笑)、生徒それぞれの意欲や技量などを見ながら、基礎はしっかりと、「応用」や「臨機応変」はそれこそ臨機応変に、教えています。それと担任も任されている中で本当に驚くのは、ビジネスマナーなど、高卒の私は全く習ったことのないことまで、生徒たちに教えること。これなら高いお金を払ってでも専門学校に通う価値はあるなあ、とつくづく思います。

卒業生の活躍を自慢できる。嬉しい。

前述のような「応用」や「臨機応変」を学びたいという、モチベーションや技術レベルが高い生徒は、一定数います。中には「コンテストに出て、優勝したい」なんて言う生徒も。そんな生徒には、「いかに幅を合わせるか」「カットラインを真っ直ぐに見せるか」といったコンテストでチェックされるポイントなどを教えてあげることもあります。そうは言っても、入職して1年目の頃は無我夢中過ぎて、自分が何をやっているのかもわからないような状態でしたが、2年目に2年生を卒業させた時に、初めて達成感ややりがいを感じましたね。今ではそんな卒業生が「あのサロンで活躍している」などと評価をされていることを伝え聞くのが誇らしいです。「私が教えた学生」と、自慢しています(笑)。

美容師の新しいキャリアと気づいた。

ビューティー系の専門学校で教えるという仕事は、実際に美容室などで実務を経験してきた人にしかできないものです。特に実習を教えるにあたっては、美容師免許に加え、実務経験が4年以上必要な公益財団法人理容師美容師試験研修センターが発行する教員免許が必要になります。そういう意味では、今の仕事は美容室で長く働いてきて、コンテストでの入賞経験もある私だからこそできる仕事である、という誇りも感じています。だから美容師などビューティー系のキャリアを積んできた人たちにはぜひ、私のような専門学校で教員として働くという道もあるのだ、ということに気づいていただきたいと思っています。